今日は運営管理のH24第12問について解説します。
H24 運営管理 第12問
管理図の用途に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 観測値を用いて工程を管理状態に保持するために、解析用管理図を用いる。
イ 群の大きさに対する不適合品数の割合を用いて工程を評価するために、p管理図を用いる。
ウ 群の標準偏差を用いて工程の分散を評価するために、s管理図を用いる。
エ サンプルの個々の観測値を用いて工程を評価するために、x管理図を用いる。
解説
管理図の種類と用途に関する問題です。
それでは早速、各選択肢を見ていきましょう。
選択肢アの「解析用管理図」は、「既に集められた観測値によって、工程が統計的管理状態であるかどうかを評価するための管理図」です。選択肢にある「工程を管理状態に保持するための管理図」は「管理用管理図」を指しています。
よって、この選択肢は×です。
選択肢イの「p管理図」は、不適合品率p(=群の大きさに対する不適合品数の割合)をグラフにした管理図です。群の大きさnが一定でないためnp管理図を利用できないときに、不適合品率をもとに品質を管理するのに使われます。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢ウの「S管理図」は、群ごとの測定値の標準偏差sをグラフにした管理図です。工程の分散を評価するために用いられます。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢エの「x管理図」は、群ごとの測定値の平均をグラフにした管理図です。サンプル個々の観測値を用いて工程を評価するための管理図です。
よって、この選択肢は〇です。
以上から、正解は選択肢アとなります。